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菅原潤 メモリアルコンサート

 クラシックギターの雑誌に『ギタードリーム』という本があります。情報誌というよりは、作曲者のことや、楽譜がたくさん掲載された雑誌です。そして、最後の方に、サークル紹介というコーナーがあり、ちょうど2年前、思いもかけないところからお話をいただき、「アンサンブル・スピカ」を紹介していただきました。それからしばらくして、ある日、『ギタードリーム』の社長が、お亡くなりになられたことを知り、本当にびっくりいたしました。まだ、お若い年代だったはずです。かかわりはあったものの、私自身は、社長さんとの面識はまったくありませんでした。メモリアルコンサートがあることを知り、行って参りました。

 

 故菅原氏とかかわりの深かったギタリストが、1~2曲演奏、その前後にマリア・デュオ(一人は、菅原夫人)が 思い出などをインタビューする形式で進んでいきました。お話を聞いていると、菅原氏のことを全く知らなかった私でもお人柄が偲ばれました。
 菅原氏の紹介で、「パラグアイ音楽祭」でバリオスを弾いたという方、レアニーニについて語り合ってとうとう夜が明けてしまったという方、菅原氏は作曲家の資料・楽譜をかなり収集されていらっしゃって、中でも、フェルナンド・ソルは、膨大だったことなどなど。これらの貴重な資料をそのままにしておくのはもったいないので、菅原氏の意思を引継ぎ、これからも『ギター・ドリーム』を運営していくなかで、少しずつ紹介されるであろうことなどを感じました。
 また、津田昭治先生作曲の「ソナタ・アパショナータ」は、曲が仕上がったのが、ちょうど菅原氏の誕生日だったそうです。昨年のリサイタルの折、先生ご自身で「菅原氏に捧ぐ」と題して初演され、それをお聞きになられたマリア・デュオのお二人が、是非とも二重奏にということで、さらに手を加えて、今日の二重奏初演となったのだそうです。
 演奏こそしなかったものの、客席には大勢のギタリスト、ギターを勉強している人、関係者などが大勢いらっしゃいました。
 150人ほどの小さなホールでしたが、菅原氏を偲ぶ気持ちはこの上なく大きく、最高のメモリアルコンサートだったのではないかと思います。亡くなられた悲しみにひたるというより、氏の気持ちを汲み取り、遣り残した事業を継続していこうというような、しっかりと前を向いて歩き出したくなるような、なにか大きな力をもらったような・・・・・  

 一歩ホールを出ると、ギターが弾きたい、もっといろいろ勉強したいと思って駅へ向かったのは、私だけでなかったはずだと確信しています。

 菅原氏のご冥福を心からお祈りするとともに、『ギター ドリーム』が廃刊とならず、これからもずっと続いていくことを願っています。

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